今回から宇宙ネタをまたやりますヨ!(一部のかた、おまたせ!)
なのですが、本編に入る前にチコッと「誤解」を解いておきたいと思います。
今回は宇宙ネタのためのプロローグみたいなモノになります。


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「宇宙開発を税金でやる意味がわからない」
「ロケットや探査機なんて税金のムダ使い」
「1番じゃないとダメなんですか?2番じゃダメなんですか?」


そんな声をよく耳にします。
人が宇宙に行き、宇宙を知ることなど、なんの利益にもならないでしょう?と。

もちろん、国家が危険な状況ならば、あえてそれをやる必要はありません。

ただ、みんなが使ってるネットやケータイやカーナビも、人口衛星がなければ使えない。
天気予報も衛星があるから精度が上がったのです。まぁ当たらない時もあるけどネ。
みんなたちが思っている以上に、宇宙開発事業っていうのは社会と密接してるんですヨ!

その人口衛星たちにも寿命はあります。なので後続を造って稼動させなきゃいけない。
そのためには、今のところやっぱりロケットで打ち上げて軌道投入するしかないんです。
時速2万5千キロで飛び回る人工衛星をつかまえて修理とか、まだできないんですネ。

ハナシは人工衛星だけじゃありません。
他の惑星や衛星を探査するっていうのは、ただ単に好奇心だけでやってることじゃなく。

地球にもまだまだたくさんのナゾが残っているわけですヨ。
地球はどうやってできたのか、どのように進化してきたのか、今後どうなるか。
そういった事を知るには、じつは地球上だけでは難しいんですネ。

で、他の惑星や衛星へ行って、そこを調べる事でいろいろなことが解るんですネ。

例えば金星は二酸化炭素によって温暖化された究極の姿だともいえますが、
そうした発見はたくさんの惑星探査機によってもたらされたことなのですヨ。

温暖化は地球でどのようにして起こるのか?本当に二酸化炭素が原因か?
そのメカニズムはどうなのか?今後の予測はどうか?対策はどうしたらいいか?
そうしたことを、たとえば金星から学んでいけるわけ。

「はやぶさ」は今やロマンやドラマばかり取り沙汰されて物語化してますけど、
この探査機がもたらしたことはそれだけじゃありません。

イオンエンジンは、宇宙空間で長い距離を小さい容量で推進できる事を示しました。
また、遠隔操作やプログラミングによる衛星面のタッチアンドゴーや、
それを持ち帰る技術も提案する事ができたわけですヨ。

今、日本では「イカロス」という推進技術を研究しています。
これは「宇宙帆」を探査機に張って、太陽光で推進するっていうシステムです。
これをJAXAは、本当に信じられないくらい少ない予算でやろうとしています。

1番じゃないとダメなのではありません。(ホコサキはちょっと違いますけどネ)
誰かが先陣を切らないと、道は続かないのです。

こうしたことを、たとえば国益や、社益や、個人の収益で測るものじゃありません。
ひとがこれからも地球で生きていくにはどうすればいいか?ということですヨ。
いわば、未来のための投資です。

その未来っていうのは、おそらく100年とか200年とか、そんなスパンです。
もちろんみんな死んでますよネ?
でも、今やらないとみんなの子供や孫たちが生きていけなくなるかもしれない。

今がよければいい。自分さえよければいい。
そんな考えのひとには、宇宙開発事業はあまり理解されないでしょう。



さて、これから始める本編とはあ~んまり関係ないことを前説としてみました。
次回から本編に入りますが、ここまでこんなことダーッと言っておきながらアレですヨ、
そういうことはほぼ全カット?まぁ、かなりドラマチックです。

いわば、

技術?開発?事業?なにネボケタこと言っているんだ?
宇宙はロマンだろう?ドラマだろう?それ以外ナニも要らないんだヨ!
というカンジで、感情移入しまくりの宇宙ネタをお楽しみくださいネ!

本編は1月7日より3夜連続でお送りする予定です。お楽しみに!



( ^ё^)<でわでわ)