銀河鉄道999は、地球から蒸気機関車でアンドロメダまで旅をする話です。

例えば、その機関車が光の速度で走っていくわけですヨ。時速10億8千万kmですネ。
…まぁ、質量を持つ物質が光速域に達するには、無限大のエネルギーが必要ですけど。

そうすると、アンドロメダまでどのぐらい時間がかかるのか。254万年です。
太陽系から一番近い恒星系アルファ・ケンタウリへは光速で4年半かかります。

今まで飛ばした無人探査機のなかで最も速い速度を誇るマリナー10号。
これで時速14万4千kmなのだそうです。
まだ、光速の0.00013%までしかスピードを出せる乗り物を作れないんですヨ。


Tookude_tabiwo_siteiru

マリナー10号は水星探査機。水星は公転速度が速いので速度が上がるそうですが。

2006年打ち上げのニューホライズンズは時速7万6千kmで冥王星に向かっています。
1977年に打ち上げられたボイジャー1号が時速6万km、2号は時速5万5千kmです。
もちろん、惑星の軌道などによって速度は変わるらしいですけどネ。

あ~そうそう、ちなみに水星は「1日が1年より長い」そうです。
カレンダー作れっていわれたらちょっと悩みますヨ?
あと日の出が2回続くことがあるそうな。ははは何言ってるのかわかんないですネ!



さてボイジャーの話。

1989年に海王星を通過したボイジャー2号。惑星探査はこれで無事に終えました。
ボイジャー1号は1979年に土星を探査したあと、そのまま上昇を続けています。
ボイジャー計画のミッションがほぼすべて完了したわけです。

ところが1990年の2月に、大きなチャンスが到来することがわかりました。

ボイジャー1号が、太陽系全体をとらえることができる位置にくる。

カメラが太陽系の外のほうにいて、すべての惑星が撮れる位置にあるというのです。
いわば、太陽系の「家族写真」ですネ。もちろん人類史上はじめてのものです。
もちろん地球からでは、そんな画像をみることはできません。

しかしミッションはほぼ完了していて、予算は大幅に縮小されています。
設備も人手も最小限で、それらを借り出したとしても撮影に成功する確証はない。
そしてその写真が、科学において何か新しい知識をもたらすものではありません。

ただ記念写真を撮るため。
そのためだけに、スタッフの意見は即座に一致したそうです。
「撮らなきゃいけない!」と。


先のパートでも書いたように、科学と探検はべつのものです。
科学はとても難解で、万人が理解するように説明することは簡単ではありません。

探検は、その科学をわかりやすくするための手法だともいえます。
また探検によって得られた発見は、ものごとの見方やヒントを与えてくれるのです。

たとえば、ヒトはこの先どのようにして地球や宇宙と関わっていくのか?
わたしたちはどのように生きていくのか?という問題を解くカギになるんです。

TheSolarSystemFamily


これまでずっと、惑星や衛星の写真をとらえ、そのデータを地球に送信してきた。
ボイジャーにとって、それが任務であり、そのために宇宙に投げ出されたわけ。

ところが、その「最後」になるであろう任務はちょっと違っていました。
先を目指し、その先ばかりを撮ってきたのに、今回は「振り返ってみて」と言う。

するとそこには、今まで巡った惑星たちや、その家族が全員そろって並んでいた。
ボイジャーはそこを、12年以上かけて歩いてきたんですネ。

その64枚の写真は、今でもNASAのジェット推進研究所に展示されています。
それは科学のためでも、芸術のためでもない。
これは人類が「ここまで到達した」という証。人類の英知の記念碑なのです。



<エピローグ>

人はなぜボイジャーを忘れないのでしょうか?

35年経過した今、テクノロジーは大幅に進化しています。
コンピュータだって何千倍も処理速度が速い。通信技術も格段に上がったし、
より効率的に、制御もより正確にできるようになった。

オイラは思うんですヨ。
こうして時がたち、技術がどんどん上がるほど、ボイジャーのすごさがわかる。
ボイジャー計画にたずさわった人たちの情熱が伝わってくるんですネ。

たったこれだけ、これっぽっちのポテンシャルで、よくぞここまで!と。

だから、人は今後もボイジャーを忘れることはないでしょう。
むしろこれからもボイジャーのすごさは増幅して語られると思います。
今の技術は、ボイジャーが今も飛び続けているからこそもたらされたものなのです。



(≡ё≡)<全3回、ご清聴感謝!)