先のパートでもふれた通り、現在はどの国も「有人探査」の計画をしていません。
アポロが月に行って40年余り、あれからどの星にも降り立っていないんですネ。
なんかこう、火星あたり行ってそうなカンジするでしょ?でもあれは無人探査機です。

アメリカがコンステレーション計画っていうネ、また月に行こうって計画をしたけど、
2年ほど前にオバマっちが「やっぱしやめよ」と計画を中止してしまいました。
それまで使った90億ドルもパーです。もったいないネ~。

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まぁアレですヨ。どこの国も不況に喘いでますからネ、そうそうできないんでしょう。
なんてったって宇宙飛行士のグローブが1セット500万円で、しかも消費期限付きだとか。
2時間か3時間使ったらポイですからネ~。そんなん納税者が認めないでしょうネ。

しかし60年代のアメリカは違いました。経済も絶好調。税金だって湯水のようにネ。
ロケットエンジン試験で50億円が30秒でパーになっても気にしないわけですヨ。
マスコミがその事を叩こうとすると、それは雇用を新たに生むための手段だと。

んん~…そんな理由で…いい…のか?

まぁまぁ、そんな「運用のための研究」も運用に成功すればOK。勝てば官軍ですヨ。
しかしアポロ計画がはじまった時点では、誰もが成功に疑心暗鬼だったそうです。
人が月に行く?そんな事本当にできるのか?と。

まずロケットのデザインからして「これ飛ばすのムリだろ?」と。
考えてみてください。高層ビル並の高さ、巡洋艦並の重量のモノが飛んでいくんですヨ?
梅田の丸ビルがドドドッと飛んでいったら、そりゃあもうみんなドギモ抜くでしょ?

当然そんなものを飛ばすためのエンジンもケタハズレにドデカイものになります。
サターンVロケットは「F1エンジン」と言われたソレを1段目に5基並べて搭載。
換算出力1億6千万馬力を誇るソレは、この世にあるどのエンジンより強力です。

設計主任のフォンブラウンさんだからこそ許されたデザインなんでしょう。
こんなん普通の人がやったらキ●ガイよばわりされますヨ。

まぁ、そのテの話はソースもあふれるほどあるし、さんざネタにされてきたのでネ、
今さらオイラがココで書くのもヤボっちゃあヤボですヨ。

ロケット講演会2


今回のシリーズでオイラが紹介したかったのは、アポロカプセルの制御コンピウタの話。
ロケットから分離して、さぁ月に行くぞ!っていう部分です。

アポロカプセルは司令船と着陸船の2つで構成されています。
司令船は月の軌道を廻り、着陸船の切り離しとドッキング、地球への帰還をするもの。
着陸船はその名の通り、司令船から切り離して月へ降り、ふたたび司令船にドッキング。

これを「月周回ランデブー方式」というそうです。

他にも色んな案があったようですが、どれも「非現実的」だということで却下。
いやいや、ソレを言うならアポロ計画じたい非現実的だろ~とツッコミたくなりますが。
まぁまぁ、それをやっちゃったのだから、今となってはまさに勝てば官軍ですよネ。

前回はその中の「制御コンピウタ」の開発をMIT研究所がやることになったヨ!と。
ところが従来のトランジスタ方式コンピウタではあまりにデカすぎて搭載できないわけ。
そこで、まだ試作段階だったICを使ってコンピウタ作っちゃおうって話をしました。

ICてのは基本的に複数のスイッチング回路をひとつにまとめたモノです。
今まで真空管いっこが1つのスイッチング回路で、これはいっこが数センチありますネ。
それをシリコンを使って小型化したのがトランジスタで、これも1つのスイッチング回路。

ちなみにLSIてのは、スイッチング回路を複数にまとめたICをさらに小さくし、
より多くの回路をまとめてン10万個以上集積したモノのことで、元々はこれもICです。

最初のICはLSIと違い、顕微鏡レベルで回路を作るようなネ、そんなに繊細じゃなくて。
いわゆる、回路職人が手彫りで作ってシリコンに焼き付けて組み立てるっていうネ、
オールハンドメイドのICですヨ。半田付けも近所の奥様がパートタイムでやるわけ。

ところがやっぱり問題が発生します。精度の問題ですネ。
当時クリーンルームなんて概念がないですからネ、不純物がどうしても混ざるわけ。

そこで、作業場には厳しい規律が設けられました。例えば…
日焼けした者は作業場に入ってはいけない、とか。ムケた肌のカワが混入するから。
ん~、今考えたらなんかこう…かなりズレてるような気がするんですけどネ~。

ICのクオリチーチェックも厳格で、出来上がったICをメタンに浸すそうな。
で、乾かして、浸す前の重量と比較する。差が出ていれば「不良」と判断されます。
抜き取り検査ですが、不良が出たらそのロットはすべて廃棄されますネ。

このチェックによって、折角ハンドメイドで作ったICもことごとく廃棄されました。
数週間も良品がひとつもできなかったことだって珍しくなかったそうです。
従業員は「どうしてコレが不良なんだ?」と憤慨し、社内暴動になりかけた事も。

しかしそれらはいわゆる「家電」や「事務機器」ではありません。
アポロカプセルに搭載され、わずかなトラブルで3人の宇宙飛行士の命が奪われます。
しかもそれらは国家規模のプロジェクトで、全世界が注目しているのです。

管理者は従業員にそう説いてまわり、でも時給はかわらないよ~んウヒヒッとネ、
そんなカンジでなんとか作る事ができましたヨと。

ところがネ、ハードウェアはCPUつくっただけじゃ完成しないんですヨ。
コンピウタを作るのに、もうひとつ大事なモノがあるんですネ。



<次回予告>

やべぇ!CPUばっかり気をとられていて、大事なこと忘れてたッ!

そう、記憶装置です。まさかカプセルの中に大量のパンチカード積むなんてできないし。
つか月の軌道上でパンチカードで神経衰弱とかどんなギャグですかッて話だヨ!
え?磁気テープ?磁力線ムキ出しの宇宙空間で使えると思いますか?

そんなこんなで、今度は「絶対に壊れないROM」が必要になりました。
よかったねジム!ファミコンカセットの端子をフーフーする訓練はしなくてよさげだ!
次回「マグマダイバー」この次もサービスサービスゥ♪

(≡ё≡)<ごめんもうなんだかわけわかんないや)